こどもエコすまい支援事業について

2023.03.22雑記
こどもエコすまい支援事業について:アトリエ永日

昨年、アトリエ永日で設計したいくつかの物件でも取得した「こどもみらい住宅支援事業」(60万円補助の仕様を取得していました)が本年度は「こどもエコすまい支援事業」へと名前が変わり、中身もだいぶ厳しいものとなりました。(一律100万円の補助額)

なぜ厳しいかというと、”ゼッチ仕様”にする必要があり、これを満たすには太陽光パネルを乗せる必要が出てくるからです。もちろん乗せる前提でのおうちであれば良いのでしょうが、個人設計事務所に依頼するクライアントはここまでを要望に含むことは少ないように感じます。
また予算的にも捻出することが難しいことも。
一般的な住宅規模であれば200~300万円ほどでしょうか。屋根の向きもある程度は決まってくる為、プランにかなり影響が出てきます。そして太陽光パネルを乗せている外観が素敵に見えるかというと、、、んーーですね。

ですので、この支援事業での補助金を取得するのは厳しいと思っていました。
念のため調べてみるとゼッチ仕様にして太陽光パネルを乗せる仕様がほとんどではありますが、太陽光パネルの有無にかかわらず、「フラット35S 金利Aプラン」の省エネルギー性でも取得できることが分かりました。

既製サッシを使用し、Low-Eガラス、省エネ設備機器を使用すれば比較的容易に性能を満たせるように思います。ですが、これでは私たちが大事にしている開口部(特に外部廻りの窓)を素敵にすることが難しく、自分の中での葛藤が始まります。
現在進めている計画ではこの葛藤の中、空間を豊かにするためにオリジナルの木製窓を取り入れつつ満たせるよう計算を繰り返し検討しています。

「フラット35S 金利Aプラン」で取得できれば、こどもエコすまいの100万円+住宅の性能も良くなり、金利が多少お値打ちになる期間も延びるので(一般住宅で約60万円ほど)可能であれば取得したいところですね。 ※ただし仕様を満たすよう設計する必要があるので建築費用も多少増額となります

blog よく読まれている記事
2023.05.31

壁天井に塗装を選択する際は心をおおらかに

僕は壁の仕上げを塗装とすることが多いです。本当は漆喰や左官で仕上げたいですが、クライアントの予算も限られているため塗装で豊かな空間を表現することが多いです。 ツルツルでシャープな感じにしたいときはEP塗装もやもや感やしっとり感を出したいときは石灰や遊び砂などを混ぜたEP塗装たまにクライアントが「これが良いです!」というポーターズペイントなどなど。 どれも目指した空間を表現できる手段ですが、必ずと言

2022.04.22

見えないものを建築する

建築する 設計する というと建物の形や室内の素材、意匠的な決定などを思い浮かべがちだと思いますが、 僕が思う建築の設計は、 まずはそれを使う人が使いやすいようにすること そして、 完成した建築の場に立った人の心理や、 建築の空気感を考えることだと思っています。 それを表現するために今まで培ってきた知識を用いて、 素材、形、広さ、目線の先、手触り感などいろんなことを寸法と言葉で表し、 図面 に落とし

2023.10.06

現場(大垣市の新築住宅)

大垣市の現場では玄関ドアの枠が取り付けられてました。製作の木製ドアですので、既製品とは違いドアそのものから枠まで大工さんや建具屋さんの手仕事となります。 今回の大垣市の現場では建具枠に新しい試みをしてみました。隙間風対策などいろんな思いを入れたところ戸当りとなる見付け面積がどうしても大きくなってしまう。そうなると室内側の枠見付け面積も大きくなってごっつい見た目となってしまいます。それを緩和するため

建築に関するご相談、講義依頼など
お気軽にお問い合わせください

お問い合わせ