お施主様のご厚意を頂きまして完成見学会を行っていた輪之内町の平屋。
先日、無事にお引渡しをさせていただきました。
お施主さんの要望や材を選択していくなかで、ほぼブレることなく考えがまとまったまま進んでいったこともあり、真っ白な壁天井にモルタル、鉄、彩度が薄い木材を使ったミニマルな空間。
「新築を建てよう!」となった際、あれもこれもと悩み、当初の意図からずれてきてしまうことは往々にあります。そうならないようにたくさんお話ししながらまとめていくものですが、このおうちでは材や仕上げ以上に、意匠について苦悩しました。
ただかっこいい意匠であっても使い勝手が悪ければいけません。
その両方を満たし、且つ空間にも合う意匠をお施主さんと検討を重ねてきました。
各部に想いが詰まったおうちが設計・施工から離れ、住処となる。
これから生活が始まり、いろんな部材が生活感を纏うようになる。汚れであったり朽ちてきたり、、、何かしら不具合というものも出てくるでしょう。
そういった中でもおうちを愛して使い続けてもらえるよう願っています。
お引渡し後には、奥様の珈琲スペースとして設計した空間で、
珈琲を淹れていただき、設計当初に雑談で話していたことが叶いました(^^)
白い壁天井はイメージしていた以上に明るく、レースで仕切った優しい空間での珈琲。
お引渡しが一段落終えたのも相まって格別でした。
お引渡しの前日には竣工撮影をしていただきました。
いつものスチール撮影のほか、ドローンでの空撮、映像撮影まで、僕が「こう見せたい、空気感生まれるかな」と検討していたヵ所をまた違った捉え方で撮影していて、日々光を扱っているプロの見方は楽しかったです。
映像撮影では初めてBlackmagicを覗かせてもらい、切り取る比率や色味などいつもと違うだけで全く違った空間に感じた。撮影頂いたshuma janさんの映像の考えや撮影の所作などが新鮮で、映像によるクリエイティブを感じ、僕も一層設計に没頭したくなりました。笑