無断熱・低気密で建てよう

無断熱・低気密で建てよう:アトリエ永日

ここ最近の中東情勢を見ていると、エネルギーの価格も、物流も、建築コストも、なにひとつ安定しているものがないなと感じます。少し前まで「これくらいで考えておけば大丈夫」と思っていた前提が、
あっさり崩れていく。そしてものは入ってこないかも?という不安。
いろんな工務店さんや職人さん、メーカーさんから吸い上げたことを総括すると、
このタイミングではメーカーに物はある。だから流せるはずだけど、今後入ってこなくなる可能性があるから発注が入ってようがまずは止めて、金額を上げよう。で各社上げてなんとなく高い金額が当たり前感になったら流し始めよう!といった裏を感じた。
にしても金額の吊り上げ方は酷いな。


工務店さんもどのような金額を提示してよいのか悩んでいます。
実際に現場に物を入れるタイミングは契約時の見積りから3,4か月後なんてものもあるから、その間にえげつない上がり方をされてしまえば、お施主さんに請求するのか?自分でその金額を持つのか、、苦しいと思います。

設計中でも正直なところ、素材は何を使うか?手に入りにくそうだからやめておこうか、となる。
もうね、「無断熱・低気密にしましょう。」…と、思います。
極力、石油製のものを使用する部分をなくす。開口部はもちろん木製、暑ければ暑いなりに、
寒ければ寒いなりに、その時々で折り合いをつけながら暮らす。
建物側で全部解決しようとせず、人の暮らし方も含めて成立させていく。そんな方向に振り切ったほうが、設計する側から見れば気持ちは楽になるし、実はしぶといのかもしれない、なんて思ったりも。


いつもやっていることだが、軒はしっかりと出して、夏の日差しはきちんと遮る。冬は室内に陽が差し込むように、屋根の角度や高さを整える。
今以上に風の抜けを考える方が良いだろう、ただ開ければいいわけではなく、どこから入って、どこへ抜けていくのかを丁寧に考える。窓の位置や大きさ、配置の関係で、風の通り方はまるで変わってくるし、それがそのまま居心地に直結する。
設備でなんとかする前提ではなく、建物のかたちや開き方そのもので環境を受け止めていく。そういう昔の日本の設計が、ようやく意味を持ってくるのかもしれません。



そもそも「家を持つ」という前提自体も、少しずつ変わってきている気がします。

人口はこれからも確実に減っていくし、持ち家にこだわらない考え方も広がってきている。岐阜や愛知という地域を見ても、素敵な設計士さんや工務店さんは本当に多くて、その中で選ばれるということ自体が、以前よりずっと難しくなっている。そこにコロナ以降、世界情勢は悪化をたどる一方で、「もう破滅へ進んでるだけじゃん」と常に思ってしまう。
いやー、たいへんですよね。なんて、つい軽く言いたくもなりますが、実際のところ、金額的にも一軒家を構えられる人はこれから限られていくんだろうな、と感じています。


無断熱・低気密をやりたいと思っても、2025年の法改正によって省エネ基準に適合させなければいけない(小規模や用途が違えば可能だが、一般的な住宅ではできないだろう、、)。 ということは断熱材を入れなければ確認申請が通せず建築へと進めないわけで、、、
おうちの建築では無断熱・低気密は実現できないんですよね。

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