建て方に向け、基礎工事が完了し土台を伏せにかかっている大垣市の新築住宅現場と、
金額調整中の輪之内町の新築住宅では鉄骨階段を設えることとなっています。
鉄骨階段を設計する際、いつも悩むことになるポイントが2つあります。
まず最初に、「ささら桁の床へのおさめ方」です。
何も考えずに(一般的には)検討していくとスチールのささら桁は上部から斜めに床に向かって下りてきますが、1段目付近で床に垂直に曲がっておさめることが多いように思います。
このおさまりになるのは、床材との施工、床下で固定するためのプレートなどの施工がしやすいことがあります。そのほかにはこのささら桁が1段目の段先よりも出っ張りすぎていると曲がっていく際に足の小指をぶつける危険があります。(せっかちな僕は確実にぶつけるはず、、)
ですが(僕的には)ささら桁を曲げずに真っ直ぐのまま床におさまっていく方がかっこいいと感じます。
ただ上記のように小指が心配だということで、悩み始めます。
段板の取付位置をささら桁に対して可能な限り前の方で、、としてもささら桁の方が出てきます。
手摺子と絡めてささら桁をどうにかおさめるか、、と沼っていきます。
間取りや各おさまりなどを検討して仕方なく(やりようがなく)この意匠で進めるときもありますが、
大垣市の新築住宅と輪之内の新築住宅では違ったおさめ方で進めることにしています。
一つはΦ60の丸柱にささら桁をぶつけていき、
もう一つは1段目を鉄骨階段とは別にし、立方体を床に置いたように見せそれに向かって斜めのささら桁がおさまる意匠としました。
悩むポイントのもう一つは、手摺りの意匠です。
手摺子は階段の段数でうまいこと本数を割れずバランスをどのようにするのか、
木なのかスチールなのか、丸か四角か、、
固定ヵ所はささら桁の内側か外側のどちらで溶接するのか、はたまた段板を使って固定するのか、
施主に合わせた手摺の高さは?頻度は?
軽く見せるのかがっしり見せるのか?
などなど、、
検討することは尽きないです。
上手くおさまったと思っても、時間が経ってふと見たときに「こうしたらもっと素敵になるやん」と再度検討に入ることもしばしば。
そう考えると鉄骨階段は設計者の色が出やすいところなのだと思う。
(施主からはささら桁の要望はあるかもしれない)