建築の世界に入ってからというもの、良い意匠(デザイン)とはどのようなものなのか?
自分自身の考えは正しいのか?過信していないか?、、、
と、思考を止めることができません。
僕がデザインを意識し始めたのは、高校生の頃に見たTSUTAYAの試聴機でした。あれで聞いているのがかっこいいと思った学生も多いのではないでしょうか。
当時、音楽を聴くと言ったらCD・MDコンポでしたが、それが試聴機は壁付のもので、しかもデザインがかっこよかった。 これ以上に衝撃を受けたのはアパレルショップの壁についていたBRAUNのCDプレイヤーとスピーカーです。
どこのお店だったかあいまいですが、東京のとがったお店の中で見たアレはいまでも鮮明に覚えてます。後日調べたら、MR.BRAUNと呼ばれたディーター・ラムスのデザインだと知り、彼についてかなり調べました。
ディーター・ラムスは『良いデザインの10原則』を唱えており、心に響いた僕はたまに確認したりします。笑
1 革新的である
2 製品を有用にする
3 美的である
4 製品を分かりやすくする
5 押し付けがましくない
6 誠実である
7 恒久的である
8 あらゆる細部まで一貫している
9 環境に優しい
10 できるだけ少なく
こういったことは言語化することが意外にも難しいと僕は思っているのですが、すべて端的に正しく表現できているなと思うのです。
ラムスがBRAUN社のスカウトを経てプロダクトの道に進む前に、もともとは建築しか興味がなかったということも大きく関係しているのかなーっと思ったりもします。
この10原則がいつもすべて当てはまるわけではないのですが、住宅や店舗、空間を考えるときに、僕が大事にしている思いでもあり、このような思考を踏まえながら何度も試行錯誤しているのです。
これからも思考(試行)は止まることがないでしょう。